ヒストリック職工【白黒グリフィンの高楼】~職工フォーマット、理解しました~
お疲れ様です、いいづかです。
今回は今週末に行われているアリーナの自宅でFNM『ヒストリック職工』にて回した、
【白黒グリフィンの高楼】の解説をしたいと思います。
25戦潜って23-2という結果でした。
勝率92%ということでデッキは相当に強いと思われますので、
イベントを済ませていないかたは是非回してみてください。
なお、自分が先日アップした記事

『スタン職工【白黒グリフィンの高楼】~『詰め込み期間』で完成したデッキを知っていますか~』

ではスタン職工における同デッキの解説をしていますので、
そちらも併せて読んでいただければ幸いです。

なお、普段ならデッキリストの前に環境の解説を入れるのですが、
今回は割と自分の試行回数が少なめなのもあり、
さっさとデッキリストの方に進んでしまいたいと思います。
イベントが終わる前に記事を上げる、というのが今回の目標でもあるので・・・・・・

1.これがオルゾフ組に魂を売った結果だよ

【白黒グリフィンの高楼(ヒストリック)】

1 塵へのしがみつき
3 致命的な一押し
4 活力回復
4 詰め込み期間
4 グリフィンの高楼
2 チェイナーの布告
4 銀打ちのグール
4 払拭の光
4 息詰まる噴煙
1 パイ包み
4 聖堂の鐘憑き
2 昇華 // 消耗
4 シルバークイルの学舎
2 シュタルンハイムの大聖堂
8 冠雪の沼
9 冠雪の平地

サイドボード
1 壊死放出法
2 記憶留出法
1 害獣召喚学
1 環境科学
1 予言学入門
1 殲滅学入門


基本的な構造はスタンダード職工の時と変わりません。
カードパワーに難のあるカードを排除し、
ヒストリックだからこそ採用できるラヴニカ、オルゾフ組のカードを追加しています。

Basilica Bell-Haunt / 聖堂の鐘憑き (白)(白)(黒)(黒)
クリーチャー — スピリット(Spirit)
聖堂の鐘憑きが戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれカード1枚を捨て、あなたは3点のライフを得る。
3/4


Consecrate / 昇華 (1)(白/黒)
インスタント
墓地からカード1枚を対象とし、それを追放する。
カードを1枚引く。

Consume / 消耗 (2)(白)(黒)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分がコントロールしているクリーチャーの中で最大のパワーを持つクリーチャー1体を生け贄に捧げる。あなたはそれのパワーに等しい点数のライフを得る。


「聖堂の鐘憑き」は流石にスタンダード構築採用実績のあるカード、
スタッツや能力等、マナシンボル以外のカードパワーがとても高いです。
4ターン目にポンと出すだけでアグロデッキが爆発してしまうこともしばしば。
これの投入により単純に3点ゲインを行えるカードが3種12枚となり、
「グリフィンの高楼」は設置したもののゲインできるカードを引けず負け、
というパターンがさらに減りました。


「昇華//消耗」は微妙なカードに見えますが、
「消耗」はオーラ系デッキへの強力な回答です。
呪禁はもちろん、最も大きなサイズのクリーチャーをサクらせる、
という動きのため横並びも苦もせず対処することができます。
昇華は主に相手の「死住まいの呼び声」に合せて打ちましょう。
「消耗」が非常に強力なため、
「チェイナーの布告」は別のカードとの差し替えを検討しても良いと思います。


2.もしかして職工フォーマットって・・・

自分の考えではこのデッキの強みは3つです。
①腐りづらい除去を採用している
 このデッキは除去コンに分類されるデッキなのですが、
 ただ軽量除去を大量に入れるだけではコントロール寄りのデッキに当たった際、
 それらのカードが足を引っ張ってしまいます。
 このデッキは除去としてサイクリング可能な「息詰まる噴煙」、
 置物も触れる追放除去である「払拭の光」をフル採用することで、
 除去が腐って動けず負け、というパターンをできるだけ避けるように構築しています。

②BO1では対策されづらい2つの勝ち筋
 このデッキの勝ち筋はもちろん「グリフィンの高楼」と「銀打ちのグール」なのですが、
 これはそれぞれ置物破壊と墓地対策でしか根本的に止まることがありません。
 ヒストリック職工はBO1戦であるため、この両方をデッキに搭載している人はあまりおらず、
 結果としてこのデッキは非常に勝ちやすくなっています。

③ライフゲイン要素でアグロデッキに強い
 テキスト読んだだけ、レベルの話で申し訳ないですが、その通りです。
 「活力回復」はタイムワープです(嘘)


逆に言えば、上記の点を満たせば他のデッキでもこれくらいのデッキを作れるはず……
でもそんなカード群、なかなかない・・・・・・


Into the Roil / 乱動への突入 (1)(青)
インスタント
キッカー(1)(青)(あなたはこの呪文を唱えるに際し、追加で(1)(青)を支払ってもよい。)
土地でないパーマネント1つを対象とする。それをオーナーの手札に戻す。この呪文がキッカーされていたなら、カードを1枚引く。

Roost of Drakes / ドレイクの休息地 (青)
エンチャント
キッカー(2)(青)(あなたはこの呪文を唱えるに際し、追加で(2)(青)を支払ってもよい。)
ドレイクの休息地が戦場に出たとき、これがキッカーされていた場合、飛行を持つ青の2/2のドレイク(Drake)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
あなたがキッカーされている呪文を唱えるたび、飛行を持つ青の2/2のドレイク・クリーチャー・トークンを1体生成する。

Lullmage’s Familiar / 凪魔道士の使い魔 (1)(緑)(青)
クリーチャー — ビースト(Beast)
(T):(緑)か(青)を加える。
あなたがキッカーされている呪文を唱えるたび、あなたは2点のライフを得る。
2/4

・・・・・・あったかもしれません

今日はこんな感じで!!
読んでいただき、ありがとうございました。
ヒストリックパウパー【ウィザーブルームミッドレンジ】~勉強が板~
お疲れ様です、いいづかです。
今回は先週末に行われたアリーナの自宅でFNM『ヒストリックパウパー』にて回した、
【ウィザーブルームミッドレンジ】の解説をしたいと思います。
調整しながら30戦潜って24-6という結果でした。
デッキ自体はかなり強いと思われますので是非最後まで読んでやってください。

ですが、まずはデッキリストの前に『ヒストリックパウパー』の環境についてお話ししたいと思います。
いいづかのねちょねちょ陰キャデッキなんて興味ないよ、って人も
ここだけは読んでいくと良いかもしれませんよ(笑)

1.ヒストリックパウパーとは
その名前の通り、ヒストリックのカードプールで行われるパウパー(コモン限定構築)になります。
パウパーの名を冠している分なのかはわかりませんが、
しっかりとやり込んでいるプレイヤーもある程度の数いるようで、
何戦も潜っているとかなり完成度の高いデッキにあたり、
メタゲームの動きといったものも感じることができます。

よく当たるデッキについてですが、
ヒストリックアンソロジーのコモンカードを使用したデッキが多く、
下記のようなデッキがtier1だと個人的には感じています。
いずれもヒストリックアンソロジーのカードを利用したデッキです。

《緑白オーラ》
場のエンチャントの数だけ装備クリーチャーが+2/+2修正されるオーラ「祖先の仮面」をフィーチャーしたアグロデッキです。
確定除去がなかなかに貧弱なヒストリックパウパーにおいては、
「祖先の仮面」の修正量は単純かつ大きな脅威であり、
1マナの呪禁付与及び1マナ飛行絆魂が2種類ずつあることや
ヘリオッドの巡礼者が採用できることの安定感も合わさり
正にクリーチャー戦最強を誇っています。
1マナのエディクト呪文「無垢の血」の対策として、「ジャングル生まれの開拓者」などを入れ少し重くした型、
「ラノワールの幻想家」や「シルバーバックの巫師」を採用した緑単型も存在するようです。

《青赤果敢》
本家パウパーでも採用実績のある「窯の悪鬼」を使用したアグロデッキです。
スペル1枚に全て+3修正がつくその瞬間火力は凄まじく、
先手「窯の悪鬼」からキャントリスペル&「呪文貫き」で相手の除去を弾きながら殴っているだけで勝てることもあります。
ただ、絶対的にデッキ内のクリーチャーの数が少なく、
「窯の悪鬼」(や「呪文喰いの奇魔」)を引かない時の動きがどうしてもヌルくなってしまうのが悩みです。

《赤単装備品》
ついている装備品1つにつき+2/0修正される1マナクリーチャー、
「ゴブリンの小槌打ち」に1マナの装備品をつけて殴る動きに着目したデッキです。
最速2ターン目からパワー5が殴り始めるデッキなので、回った時の速度はまさに環境最速を誇ります。
その他は「不気味な修練者」などのクリーチャーが入っていますが、
基本的には「軽いクリーチャーを装備品とバットリで強化して殴る」という動きに特化したデッキです。
黒のサイクリング付きクリーチャー-1/-1修正「息詰まる瘴気」に弱すぎるのが悩みの種です。


その他「緑単」「白黒ライフゲイン」「スゥルタイコントロール」「黒単不正相続」などなどのデッキがありますが、
特に上位のデッキに関しては
・「土地を切り詰め、4マナ程度でストップすること」
・「クリーチャーとスペルをバランスよく引くこと」
が回すための条件にある程度入ってることが重要です。
環境に強力なマナフラ受けのカードが少ないことが原因ではあるのですが、
割と「天才(のための)デッキ」環境だと言えるでしょう(個人の感想です)


1.5.「黒単不正相続」について
自分はこれまで何度かヒストリックパウパーで遊んだことはあるのですが、
その度に「黒単不正相続」を使用していました。
20数枚の土地と4枚の不正相続と除去とCIPでアドをとるクリーチャーを60枚の束にしただけですので、
構築はお手軽で、プレイも難しくありません。
しかも安定してある程度強いです。
ただ一つだけ致命的な欠点があり、それはもう回していて

絶望的につまらない

という一点につきます。
そのつまらなさたるや、レアがもらえる2勝どころか、
1勝した時点で相当な飽きを感じ始めるレベル。
自分はここ数回のイベントで完全に不正相続には飽きてしまったので、
今回は別のデッキを考えることにしました。


2.本家パウパーからやってきたあいつ

という訳でデッキを考えます。
個人的にはアリーナのパウパー構築で「息詰まる瘴気」を使用しないのはハンデだと考えていたため、
黒ともう一色、クリーチャーが強いカラー合わせた2色のミッドレンジデッキを考えることにしました。
今回はオーラ系デッキ対策として「無垢の血」も採用する必要がありますしね。
そして強いクリーチャーを探していた自分の目に留まったのがこいつ。



Sarulf’s Packmate / サルーフの群友 (3)(緑)
クリーチャー 狼(Wolf)
サルーフの群友が戦場に出たとき、カード1枚を引く。
予顕(1)(緑)(あなたのターンの間、あなたは(2)を支払って、あなたの手札からこのカードを裏向きに追放してもよい。後のターンに、これの予顕コストでこれを唱えてもよい。)
3/3


カルドハイムドラフトのトップコモン(多分)、本家パウパーでも採用実績のあるクリーチャーです。
4マナ3/3キャントリ、しかも分割払い可能なのはすごい!
先手2ターン目にこれを予顕、3ターン目に「無垢の血」とこれのダブルムーブなどは黄金パターンです。
このクリーチャーを採用することに決めたので、
黒緑カラーのデッキを組むことになりました。
そして回しながら調整を重ね、最終的にできたリストがこちら。

デッキ
6 冠雪の沼 (KHM) 280
7 冠雪の森 (KHM) 285
3 ウィザーブルームの学舎 (STX) 275
4 森林の地割れ (KHM) 274
2 やせた原野 (ONS) 312
1 平穏な茂み (ONS) 326
3 無垢の血 (JMP) 244
2 モーギスの好意 (THB) 107
4 検体探し (STX) 73
4 闇の掌握 (M21) 102
4 息詰まる噴煙 (IKO) 100
4 冬を彫る者 (KHM) 193
4 ラノワールの幻想家 (M21) 193
2 大胆な盗人 (M20) 84
2 野望のカルトーシュ (AKR) 97
4 サルーフの群友 (KHM) 192
4 シルバーバックの巫師 (M20) 195

サイドボード
1 環境科学 (STX) 1
1 拡張解剖学 (STX) 2
1 予言学入門 (STX) 4
1 殲滅学入門 (STX) 3
2 墨獣召喚学 (STX) 195
1 害獣召喚学 (STX) 211


除去とキャントリクリーチャーを詰め込んだだけなので、
特に解説的なことはないのですが、
このデッキの縁の下の力持ち的なカードについて少しだけ語りたいと思います。
そのカードとは

Witherbloom Campus / ウィザーブルームの学舎
土地
ウィザーブルームの学舎はタップ状態で戦場に出る。
(T):(黒)か(緑)を加える。
(4),(T):占術1を行う。


・・・・・・ぼく、ストリクスヘイブンに入学するなら絶対ウィザーブルームがいいんですよね。
この学舎サイクルも本家パウパーで採用実績のあるサイクルで、
コモンタップイン2色土地の中では相当強力な部類に入ります。
パウパーにおける除去キャントリデッキはゲームが長引きやすいため、
最終的には結局マナフラッドに陥ってゲームを落とすというのがありがちな展開でした。
ストリクスヘイブンのリミテッドをプレイした方であればご存知だと思うのですが、
自身含め5マナ払えば毎ターン占術を行わせてくれるこのカードは消耗戦の勝率を大幅に上げてくれます。
もしこのカードがなかったら、このデッキはこれほど勝率が高く回していてかつ不快感のないデッキにはならなかったと思います。
ぜひ土地を伸ばして毎ターン学舎でお勉強しましょう。
もちろん履修呪文も入っているので、講義も受けられますよ。
やはり天才に挑む時には学校でしっかり勉強するのが大事ということですね。


3.まとめ
自分はこのデッキを金曜の夜から土曜の昼頃まで(睡眠を挟みながら)回し続けていたのですが、
その間にもメタゲームが移り変わっていくのを感じていました。
具体的には金曜の夜は前述したようなアグロデッキと対戦することが多かったのに対して、
土曜にはそうしたデッキに強い白黒ライフゲインを踏むことが増えたと思います。
こうしたデッキに対して強く出るには、
こちらも例えば「無垢の血」の枠を「魂回収」などのリソースカードに入れ替える必要があります。

次回やるときにはどういう環境になっているかまったくわかりません(アンソロジーが出る度に環境が変わるため)が、
次もぜひプレイしたいと考えています。
その時にはウィザーブルームの学生同士のミラーマッチが出来るととても嬉しいので、
ぜひ今回のデッキを試していただけたら嬉しいです。
では、今回はこの辺で。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
スタン職工【白黒グリフィンの高楼】~『詰め込み期間』で完成したデッキを知っていますか~
お久しぶりです、いいづかです。
実に1年ぶり以上の記事更新となります。
今回は先週末に行われたアリーナの自宅でFNM『スタンダード職工』にて、
割と良いデッキが完成したので記事にしようと思います。
(ちなみに次いつやるのかは知りません)
そのデッキは、『白黒グリフィンの高楼』。
ただ、デッキの話をするその前にスタンダード職工という謎のフォーマットについて、
まずは少しだけ解説を入れておきたいと思います。


1.スタンダード職工とは

一言でいうとスタンダードのプール内で行われるコモン・アンコモン限定構築(BO1戦)のことです。
禁止カードは『大釜の使い魔』、『幸運のクローバー』、『天頂の閃光』の3枚。
時々しか行われないイベントでかつ、ほとんどの人が2勝したらやめてしまうイベントなので、メタゲームといったものもあまり固まっていませんが、おおむね以下のような傾向が見てとれます。

①クリーチャーは弱く、除去が強い
通常の構築に比べた際、とにかくクリーチャーに対して除去の強さが目立ちます。
野獣&砕骨も黄金架のドラゴンもスカイクレイブの亡霊も精鋭呪文縛りもルールスも根本原理も宝剣もPWも使えないのに対して、除去はすべてほぼそのまま使うことができます。
無情な行動も霜咬みも払拭の光も古き神々への拘束もすべて使えます。
ラス系統だけはないので『死に至る霞』(全体-2/-2修正)に頼ることになりますが、やはり全体的な傾向としては、一般的なクリーチャーで殴りきる戦術は厳しい環境と言えるでしょう。

②『物語への没入』が壊れている
条件を満たせばインスタント4マナ4ドローのスーパーアンコモン、『物語への没入』。
黒の除去が強いことや天敵である『天頂の閃光』が禁止となっていることも合わさり、これを使ったディミーア系統のデッキは最強に近い立場にいると言えるでしょう。
(空飛ぶ思考盗みを投入したローグタイプや、テフェリーの後見を使用したLO特化タイプがあります)
逆にそれ以外のデッキを使うのであれば、青黒系に勝てるプランは用意しておく必要があります。
おそらく禁止筆頭候補。

③何らかのマナフラ受けは必要
「リミテの練習にはコモン・アンコモンだけで理想のデッキを組むのが良い」
という話をどこかで聞いたような気がするのですが、職工は割とそれに近いことをやっていると思います。
そしてこれはリミテデッキの常で、やはりマナフラッドを受けれるようにしておく必要があります。
今回自分が組んだデッキだと、『凶兆の果実』や『シュタルンハイムの大聖堂』にあたる部分ですね。
赤単、白単辺りのデッキに今一つ強さを感じられないのは、除去が強いのに加えてこの部分もあてはまるからでしょう。


以上3点となります。これを踏まえて次の項目に進みたいと思います。


2.『白黒グリフィンの高楼』って何?結局どこが強いの?

ようやく本題となります。
今回作成した『白黒グリフィンの高楼』は下記の2枚のカードに注目した除去コントロールです。
とりあえずデッキリストからお見せしたいと思います。
(画像も参照してください)


【白黒グリフィンの高楼】
4 銀打ちのグール
2 不気味舞い
1 塵へのしがみつき
3 血の長の渇き
4 活力回復
4 詰め込み期間
4 グリフィンの高楼
1 取り除き
3 無情な行動
3 払拭の光
3 凶兆の果実
2 死に至る霞
1 パイ包み
1 ゾフの消耗
4 シルバークイルの学舎
2 シュタルンハイムの大聖堂
9 冠雪の沼
9 冠雪の平地

サイドボード
1 壊死放出法
2 記憶留出法
1 害獣召喚学
1 環境科学
1 予言学入門
1 殲滅学入門


Griffin Aerie / グリフィンの高楼 (1)(白)
エンチャント
あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがライフを3点以上得ていた場合、飛行を持つ白の2/2のグリフィン(Griffin)・クリーチャー・トークンを1体生成する。


Silversmote Ghoul / 銀打ちのグール (2)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 吸血鬼(Vampire)
あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがライフを3点以上得ていた場合、あなたの墓地から銀打ちのグールをタップ状態で戦場に戻す。
(1)(黒),銀打ちのグールを生け贄に捧げる:カードを1枚引く。

3/1


アドを失わずにライフを3点得られるカードを採用することにより、
この2枚の効果を毎ターンのように使用しリソースを稼ぎ出します。
デッキの基本構造がライフゲインにあり除去も多めに採用している関係上、
アグロには根本的に有利がついています。
また、最強格の青黒系はこちらのデッキを削ってくる途中で『銀打ちのグール』が墓地へ送られることが期待でき、かつ『グリフィンの高楼』に触ることも(基本的に)できないため、物語への没入の4枚ドローを考慮に入れてなお互角に戦えるマッチアップという認識です。

そして、このデッキを語る際に欠かせないカードが、ストリクスヘイブンに収録されています。

Cram Session / 詰め込み期間 (1)(黒/緑)
ソーサリー
あなたは4点のライフを得る。
履修を行う。(あなたは、ゲームの外部からあなたがオーナーである講義(Lesson)カード1枚を公開しあなたの手札に加えるか、カード1枚を捨てカード1枚を引くか、どちらかを行ってもよい。)


カルドハイムまでは低いマナコストで3ゲインしながらそれ自体でリソースを失わないカードが『活力回復』程度しかなく、どうしてもデッキが重くなりがち、3ゲインのカードを引けないという事態に陥りがちでした。
この『詰め込み期間』は2マナでアドを失わない4ゲインということで、
このデッキの強ムーブである、
2マナ除去orグリフィンの高楼→銀打ちのグール→グリフィンの高楼+2マナ3ゲイン
の動きの再現性を大いに高めてくれます。
本体の履修のほうもリミテ同様に強力で、
アグロに対する『害獣召喚学』、次の3点ゲインカードを探せる『予言学入門』などはよく使用します。
そして、最も特筆すべきはこのカード。

Reduce to Memory / 記憶留出法 (1)(白)(白)
ソーサリー — 講義(Lesson)
土地でないパーマネント1つを対象とする。それを追放する。それのコントローラーは赤白の3/2のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークン1体を生成する。


BO1というフォーマットの都合上で置物はやはり強いのですが、このカードならばそれに触ることができます。
与えてしまう3/2バニラのトークンなど、このデッキにとっては可愛いものです。
特に青黒LOの使用するエンチャント、『テフェリーの後見』に触れるのは非常に大きく、勝ちパターンである後見+没入を止めることができます。
(知り合いにこのカードは教えてもらったのですが、使ってみてその便利さに感動しました)

この『詰め込み期間』を得て、『白黒グリフィンの高楼』は完成することができたと思います。
アグロにもコントロールにも互角(またはそれ以上)に闘うことができ、
1枚のカードから複数のリソースを稼ぎ出す全能感あふれるデッキですので、
職工イベントの際にはぜひ使ってみていただきたいと思います。
終了フェイズに複数のグリフィンとグールが現れる瞬間は本当に最高ですよ!


3.じゃあスタンダード職工はこのデッキが最強?

残念ながら、たぶんガチで考えると青黒の方が強いと思います
まだ使われているのはあまり見ないのですが、
青黒側はこのデッキに対するキラーカードを採用することが出来るからです。
具体的には、
墓地のグールに触る『塵へのしがみつき』
エンチャントに触る『大群への給餌』
の2枚となります。
この2枚は今回は青黒に使われることは全くなかったのですが、
もし使用されれば一転厳しいマッチアップになると思われます。
・・・・・・とはいえ、そこまでガチで構築してくる人は少ないのであまり気にしなくて良いとも思うのですが。

また、青赤/青白等のクロックパーミッション系にもグリフィンの高楼を引けないと厳しいゲームになることがあります。
通常の除去には強い銀打ちのグールも、これらのデッキが採用しているバウンス呪文にはあまり強くないからです。
グリフィンの高楼は勝つために必要となるマッチアップが多いため、このカードの有無は大きなマリガン基準となります。


4.おまけ(ヒストリック職工で使うなら)

ちなみにこのデッキ、ヒストリック職工でもだいたい同じリストで使うことができます。
あまり強くない『不気味舞い』を『聖堂の鐘憑き』に変更するのが良いです。

Basilica Bell-Haunt / 聖堂の鐘憑き (白)(白)(黒)(黒)
クリーチャー — スピリット(Spirit)
聖堂の鐘憑きが戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれカード1枚を捨て、あなたは3点のライフを得る。

3/4


ただし、ヒストリック職工では青単(なんと、『大嵐のジン』以外はほぼフルパワーです)が使用できるため、スタンダードほどの全能感は感じることができないかもしれないのですが・・・・・・


では、次のスタンダード職工のイベントでは今回よりもTLに色々なデッキが流れてくることを期待しながら、今回はこのあたりで筆を置きたいと思います。
(みんなやってね!)
また楽しい謎フォーマットに出会えたら記事を書くかもしれません。
読んでいただき、本当にありがとうございました。
悪ふざけの達人を目指して ブロール【悪ふざけの名人、ランクル】デッキリストと解説
はじめまして、最近アリーナの1on1ブロールにドハマりしている「いいづか」と申します。
今回アリーナで開催されていたBrawlidays(1万ゴールド支払ってライズやターランドをもらうアレ、です)にて自分が100戦以上回した【悪ふざけの名人、ランクル】のデッキについて
リストと解説、それとテーロスのカードについての雑感を書いていきたいと思います。
(土地が沼ばっかりで安いので)組みやすいのはもちろん、簡単に回すことができつつも、カード同士がシナジーして非常に気持ちよくなれるデッキなので、ぜひこの記事に目を通していただいて回してみてください。

……水曜ブロールならタダでプレイ出来ますよ!


0.そもそもブロールってなんぞや
簡単に言うと
「スタンダードのカードプールで、PWも統率者にすることが出来る統率者戦」
になります。
カードが集めやすい、無限コンボが少ないなどの特徴により参入障壁が低いのが特徴、となっています。
デッキは統率者含めて60枚、初期ライフは25のシングル戦で統率者ダメージによる勝利はありません。
初手については、一度までのフリーマリガンとなっています。
当然ですが、現在のMTGアリーナでは1on1の対戦のみが可能です。
(なので、下記のリストも1on1向けのものです)
また、オーコと魔術遠眼鏡が禁止カードに指定されています。
どちらも「残念でもなく当然」という感じですね


1.デッキリスト
統率者
悪ふざけの名人、ランクル
デッキ
沼(22枚)
総動員地区 (WAR) 249
ロークスワイン城 (ELD) 241
療養所の骸骨 (M20) 112
どぶ骨 (RNA) 76
漆黒軍の騎士 (M20) 105
穢れ沼の騎士 (ELD) 90
灯の収穫 (WAR) 105
骨の粉砕 (M20) 92
保有の鞄 (M20) 222
オルゾフの処罰者 (RNA) 79
ヤロクの沼潜み (M20) 123
泥棒ネズミ (GRN) 64
真夜中の騎士団 (ELD) 99
忘れられた神々の僧侶 (RNA) 83
戦慄衆の侵略 (WAR) 86
霊廟の秘密 (GRN) 75
伝説たちの秘本 (ELD) 332
秘儀の印鑑 (ELD) 331
ロークスワインの元首、アヤーラ (ELD) 75
疫病造り師 (GRN) 82
残忍な騎士 (ELD) 97
真夜中の死神 (GRN) 77
ドリルビット (RNA) 73
紋章旗 (ELD) 222
はぐれ影魔道士、ダブリエル (WAR) 83
騒乱の落とし子 (RNA) 85
戦慄の存在 (M20) 96
名声の代価 (GRN) 83
骨への血 (M20) 89
虐殺少女 (WAR) 99
夜の騎兵 (M20) 94
刃の曲芸人 (RNA) 63
永遠神バントゥ (WAR) 92
戦慄衆の将軍、リリアナ (WAR) 97
戦慄衆の指揮 (WAR) 82
人知を超えるもの、ウギン (WAR) 2
隕石ゴーレム (M19) 241


(当然ですが)沼以外はすべて1枚積みとなります。
基本的には
・サクッても損しないクリーチャー
・サクッて効果を発揮するカード
・除去
・単純にパワカ
の4種類のカードで構成されているデッキです。
スタンダードのカードですので見慣れないカードはあまりないと思いますが、下記の2枚のみ(実質)ブロール専用のカードを採用しています。


Arcane Signet / 秘儀の印鑑 (2)
アーティファクト
(T):あなたの統率者の固有色のうち1色の色のマナ1点を加える。

Tome of Legends / 伝説たちの秘本 (2)
アーティファクト
伝説たちの秘本はページ(page)・カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
あなたの統率者が戦場に出るか攻撃するたび、伝説たちの秘本の上にページ・カウンターを1個置く。
(1),(T),伝説たちの秘本からページ・カウンターを1個取り除く:カードを1枚引く。


秘儀の印鑑は分かりやすいマナファクトですので特に解説はありません。
仮に自分のデッキにマナブーストがそれほど必要なくとも、相手の速度についていくためにデッキを組む際はとりあえず入れる感じで問題ないと思います。
伝説たちの秘本はクリーチャーの統率者と良くかみ合うカードで、速攻持ちのランクルとは特に相性がよく、毎ターン1マナでドローを進めることができるのはドローソース手段の限られる単色統率者にとって非常にありがたいです。
他にもブロール発のカードが何種類か存在するので、デッキを考える際は調べてみると良いと思います。


2,回し方
基本的に相手が単色アグロ(クレンコ、ヨルヴォ、3マナギデオン等)で無ければアグロ側に回ることになります。
ランクルは飛行速攻3点クロック(ドロー効果を使えば4点)なので、軽量クリーチャーを並べて殴りつつ、相手がマナを寝かせた隙に出して積極的にライフ(と盤面)を削っていきましょう。
逆に守りに回る際には、軽量クリーチャーと除去で身を守ります。
ランクルは1ハンデス1エディクトの使い捨てにして問題ありません。
どちらの場合も回れば6枚から勝つことも難しくはないので、2マナ以下のアクションが無ければ積極的にマリガンを検討します。
尚、デッキの中でも戦慄衆の指揮は別格のパワーカードであり、残りの手札がゲーム不可能な程ひどいものでない限りはキープします。
初期ライフが25であり、アグロが少ないブロールにおいては不可能を可能にする最強の切り札となるカードです。


ランクルの攻撃が通った際の効果はエディクトは勿論のこと、ハンデスを主に選択し、リソースを削っていきましょう。
ネズミやダブリエルと合わせて使えば案外簡単に相手の手札を空に出来るはずです。
ちなみに1マナファクトのかばんちゃんこと


Bag of Holding / 保有の鞄 (1)
アーティファクト
あなたがカードを1枚捨てるたび、あなたの墓地からそのカードを追放する。
(2),(T):カードを1枚引き、その後カード1枚を捨てる。
(4),(T),保有の鞄を生け贄に捧げる:保有の鞄によって追放されたカードをすべてそれらのオーナーの手札に戻す。


を置いておくと、ランクルの効果で捨てたカードを貯めておくことができます。
お洒落ムーヴでとても気持ちいいです。
ドロー効果はとにかく相手のライフを削りたい時や、追加の土地がどうしても欲しいときに使用することが主となります。
ちなみにランクルが倒れた際は二度目は統率領域へ、三度目以降は墓地へ送るのが良いと考えています。
デッキの中のリアニ及び回収カードの残り具合と相談してください。


弱点として、他のフォーマットでも良く言われることですが、黒単の例に漏れずこのデッキも基本置物には触れないことが挙げられます。
(『テーロス還魂記』には黒でエンチャをサクらせるインスタントが収録されました。概ね採用だと思います)
特に守護者計画やグレートヘンジ、魔法の鏡等は1枚で負けかねないので極めて危険です。
ウギンと隕石ゴーレムの使いどころはよく考えましょう。


以下、アリーナで良く踏むいくつかの統率者への方針を簡単に記載するので、参考になれば幸いです。
《不屈の巡礼者、ゴロス》
3回プレイしたら1回ぐらいコイツ踏みます。
踏む回数で言えば断トツのトップ。
軽い除去、打消しは薄めのことがほとんどなので、
出てくるゴロスをひたすら除去して殴りましょう。
ただ、死者の原野のゾンビトークンで地上は止まるので、飛行クリーチャーかダブリエル、戦慄衆の指揮のないハンドはマリガン検討です。
詳しくは後述しますが、テーロス還魂記で追加されたカードのおかげで戦いやすくなっています。


《龍神、ニコル・ボーラス》
ゴロスよりは少ないです。
ゴロスと似ていて速攻が唯一の解決策ですが、
死者の原野がないので飛行クリーチャーにこだわる必要はありません。
ボーラスに+能力から入られて返しで落とせないとほぼ負けなので、それだけは避けたいところです。
ブロールでは珍しく打消しを多めにとっている構築が多いので、不用意なビッグアクションは控えるのが吉。
(ブロールで打消しデッキといえばこいつと3マナテフェリーが数がいます)


《ニヴ=ミゼット再誕》
多分一番苦手な相手です。
踏んだら祈りましょう。
・・・・・・すみません


3.今後についてとあとがき
テーロス還魂記は単色推しなセットだけあって、
黒単のこのデッキに採用したいカードがいくつもあります。
それを紹介したいと思います。


《アスフォデルの灰色商人》
いわずもがなの1枚。
最後の一押し、というにはデカすぎるライフルーズでフィニッシャーとして運用できます。
骨への血や後述の悪夢の番人で使いまわすと気持ちよさはもはや最高潮です。

《悪夢の番人》
4マナ4/4飛行、サクリファイス戦術とのシナジー…
採用です。
一応コピー元クリーチャーが追放なのだけは気にしたほうがいいかもしれません。
(リアニや宿根チューターとの噛み合いです)


《死の国への引き込み》《食らいつくし》《エレボスの介入》
除去です。わかりやすくどれもいいカードですが、やはりPWを除去できる食らいつくしが頭一つ抜けてるイメージですね

《荒涼とした心のエレボス》
クリーチャーをサクるたびにカードが引けて、
相手のタフネス1のクリーチャーを除去出来て、
顕現すると破壊不能で殴れるという、
すごい神様です、
とりあえず入れてしまいましょう(小並)

《ファリカの献杯》
黒単でエンチャに触れるすごいカードです。
エンチャに触るモードを使わなければ正直リミテのカードですが、そういう時はランクルで捨てましょう。
同じ理論で害悪な掌握などの採用も出来ますね。

《廃墟の地》
死者の原野や黒系対決のロークスワイン城を割れます。
非常にシンボルが濃いデッキである関係上無色マナの土地可能な限り避けたいデッキですが、このカードは多少無理してでも採用する価値があると思います。


・・・・・・すっごい雑に何種類も挙げてみましたが、
いかにもリミテ向けみたいなカードを除くとどれも使ってみたくなるカードばかりなんですよね。


勿論新規で登場した伝説クリーチャーを使う、或いは使われるのもとても楽しみですね。
自分はポルクラノスとアショクはぜひ使ってみたいと思っています。
何分ブロールは未開の地となっている部分が多いのでフォーマットですので……
この記事でブロール触ってみようという方が一人でも生まれたら、これほどありがたい話はありません。


では、アリーナの1on1ブロールでランクルミラーを踏むことを夢見ながら、(まだ1度しか当たったことないです)今回はこのあたりで筆を置きたいと思います。
また満足できるデッキが完成したら記事を書くかもしれません。
読んでいただき、本当にありがとうございました。